★「めまい」の養生★

めまいにはいろいろなタイプがありますが、漢方では、めまいの特徴と合わせて、身体に現れる様々な特徴を考慮し、根本となる原因を見極めて対応を考えていきます。

まず目の前がぐるぐる回っているように感じるめまいは、主に水分代謝が悪い「痰湿(余分な水分の停滞)」タイプの方に多く見られます。内耳にある三半規管は、頭が回転するときの方向と速さを感知する役割があります。この三半規管の中はリンパ液で満たされていて、頭や身体が動くと、このリンパ液が流れ始め、リンパ液の流れの速度や方向を脳へ知らせることで、身体の平衡感覚がとられるしくみになっています。痰湿タイプではリンパ液の流れに障害が生じ、ぐるぐる回るようなめまいを感じることになります。

一方、瘀血(血行障害)があると、脳に十分な血が巡らなくなるため、めまいを起こしやすくなります。ふわふわするめまいはこのタイプに多く見られます。気・血の流れをコントロールする「肝」の不調や「冷え」が、瘀血の原因になっている場合もあります。負担にならない程度の運動やストレッチをこまめに行い、食べ物も玉ねぎ、いわしなど血液サラサラ効果で知られるものを、毎食一品は入れるように心がけましょう。漢方薬では冠元顆粒や桂枝茯苓丸などを使います。

くらっとくるめまいは気・血が不足しているタイプに多く見られます。気血が不足し、エネルギーや栄養が全身に行き渡らず、脳や耳が栄養不足になりめまいを起こしてしまいます。背景に脾胃(消化器系)の機能低下が隠れている場合もあります。消化器系の不調がある方はまずそこから改善し、山芋、人参、牛・豚・鶏肉、豆類・・・など気血を補う食品をバランスよく摂りましょう。胃酸抑制剤を長期間服用していると鉄分の吸収効率が落ちて、貧血になっている場合もあります。漢方薬では、婦宝当帰膠、健胃顆粒、補中益気湯、麦味参顆粒などを使います。

なお、めまいの中には、脳血管疾患や高血圧などの病気が隠れている場合もありますので、繰り返す場合は、医師の診察を受けましょう。