★認知症と漢方★

	βアミロイド	認知症にはいくつかの種類があり、もっとも多いのがアルツハイマー型認知症、続いてレビー小体型認知症、脳血管性認知症などです。この3種類だけで認知症全体の約85%を占めています。

アルツハイマー型は、簡単に言うと、脳の中にβアミロイドと呼ばれるたんぱく質のゴミのようなものが蓄積されていき、脳神経の働きが低下した状態と考えられています。レビー小体型認知症の場合は、同じようにαシヌクレインというゴミたんぱく質がたまってしまった状態と考えられており、手の震えなどパーキンソン病に似た症状の他、幻視や幻聴などの症状が特徴的です。

一方、脳血管性認知症は、何等かの理由で脳の血管が破れたり詰まったりして、そこから先の脳神経が作用しなくなった状態です。

この他、脳の前頭葉および側頭葉部分が萎縮し、神経細胞の塊(ピック球)ができ、反社会的な行動などの異常行動が見られる前頭側頭型認知症(ピック病)などもあります。

漢方的には、認知症は脳に瘀血と痰湿が絡んでいる症状だと考え、脳の微小血管の血流、および脳内の慢性炎症を改善する漢方薬をベースとして使います。このほか、手の震え、怒りっぽいなど、具体的な症状や体質に合わせて漢方薬を調整します。

また、βアミロイドはノンレム睡眠時に排出されるという性質を持っていることがわかっています。脳の周囲を循環する液体である脳脊髄液が、ノンレム睡眠時には波のように流れ込んでβアミロイドを洗い流すとされています。

したがって、睡眠不足だったり眠りが浅かったりしてノンレム睡眠の時間が足りなくなると、βアミロイドが徐々に脳に蓄積されていき、アルツハイマーの発症リスクが高まる可能性があります。

漢方薬では、睡眠の質を改善する漢方薬を使います。

この他、認知症は糖尿病や歯周病、腸内環境などとも関係があることがわかっています。詳しくは 症状別漢方の「その他」の中に「認知症」のページを追加しましたので、ご覧ください。