★胆汁のはなし★

胆汁は肝臓で作られ胆のうに送られて濃縮されて一旦貯えられます。食べ物が十二指腸に到着すると、胆のうから胆汁が十二指腸に注がれます。その後消化に使用され、その大部分は回腸で再吸収され肝臓に戻されます

胆汁の成分は胆汁酸、コレステロール、リン脂質、ビルビリンなどで、毎食後2回ずつ分泌され、1日で合計600~1200ccもの量が分泌されます。

胆汁はアルカリ性で、強い酸性の胃の中を通ってきた食物を中和する働きがあります。このため、胆汁が少ないと十二指腸潰瘍になりやすくなります。

また、食品に含まれる脂肪は、胆汁酸によって乳化され水溶性になり、膵臓から分泌される消化酵素と混ざり合わさって、体内に吸収されます。従って胆汁酸が少ないと脂肪の代謝が低下します。

痩せているのにコレステロールが高い方や脂肪代謝の悪い方は、胆汁の量が少ない可能性も考えられます。このような場合、漢方では山査子など胆汁の分泌を促進する成分の入った漢方薬や健康食品を使います。

また胆汁中に胆汁酸の量が少なく、コレステロールの比重が高い場合、コレステロールが解けきれず徐々に固まって石、すなわち胆石になってしまいます。これに対しては、胆汁の乳化作用を助ける漢方薬や健康食品を使います。

春は漢方的には「肝熱」を生じやすい季節を考えられています。肝熱の症状としては、耳鳴り、イライラ、激しい頭痛、目の充血などあり、一般的には竜胆、黄芩、山梔子など肝熱を冷ます生薬が配合された漢方薬を使いますが、胆汁にも「肝熱」を冷ます働きがありますので、胆汁の分泌が少ない場合は、胆汁の分泌量を増やすことも大切です。