★甲状腺機能低下症★

甲状腺
甲状腺は喉ぼとけの両側にあり、蝶のような形をした小さな臓器で、身体全体の新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌しています。この甲状腺ホルモンの分泌に異常が起こったり、炎症が起きたりするのが甲状腺の病気で、甲状腺の機能が過度に高まるのが甲状腺機能亢進症、逆に弱すぎるのが甲状腺機能低下症です。

甲状腺機能低下症の主な症状は、疲れやすい、元気がない、寒がり、むくみ、便秘、白髪や脱毛が増える、便秘、嗄れ(しゃがれ)声、・・・などいろいろありますが、決定的な症状がないため、見逃されやすい病気でもあります。 また、コレステロール値が高くなることが多いので、肥満でもなく食生活にも注意しているのにコレステロール値が高い人は、一度、甲状腺ホルモンの検査を受けてみるのもよいでしょう。

甲状腺機能低下は妊娠にも影響します。一般的に、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値が2.5以上(※)だと、妊娠しにくく、流産しやすいと言われています。(※TSHと甲状腺ホルモンはシーソーのような関係にあり、TSHが高いと甲状腺ホルモンは低くなります)

中医学的には、甲状腺機能低下症は、体内のエネルギーが足りない「気虚」の状態と考えます。従って、気を補う漢方薬を中心に考えます。また、胃腸の不調が気虚の背景にある場合は、胃腸の改善が優先される場合もあります。 また、血虚(血液不足)を伴う場合、月経不順や冷えなどの症状が見られます。この場合、婦宝当帰膠など気血両方を補う漢方薬が候補になります。

甲状腺異常の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、ストレスも影響していると考えられています。中医学的にはストレスのコントロールを担っているのは、五臓の中でも主に「肝」の働きになります。このため甲状腺の不調を改善するためには、肝の働きを整える漢方薬を使います。

重度な甲状腺機能低下症の場合は、西洋医学の治療が優先されますが、軽症の場合、あるいは予防として漢方薬や食養生をうまく使ってみてください。また、西洋医学の治療効果を高める目的で漢方薬を使うこともできます。