母乳が少ない、つまり乳汁不足のことを中医学では「少乳」とも言います。
血虚
乳汁不足の原因で一番多いのは血虚(血液の不足)です。
中医学では、母乳は「血」から作られると考えています。
妊娠中、お母さんはお腹の赤ちゃんに長い間栄養を与え続けます。
さらに出産で、気(エネルギー)や血を大量に消耗します。
このため、産後のお母さんは、血虚に陥りやすいと言えます。
「抜け毛が多くなった」、「爪が割れやすくなった」
などがあれば、血虚がかなり進んでいると考えられます。
この場合、当店では、婦宝当帰膠をお薦めしています。
芍薬・地黄・当帰で血を補い、黄耆・党参で気を補います。
血を作るには「気」が必要なため、「気」も補います。
茯苓は胃腸の働きを助けることで、食べた物から気血を作り出す力を高めてくれます。
この他、イライラや不安感など精神的に不安定な場合は心脾顆粒や逍遙顆粒、疲労感が強い場合は麦味参顆粒や十全大補湯を足すことで、さらに効果を上げることが期待できます。
気滞
乳房が張って、母乳が出たり出なかったりとムラがある場合は、「気滞」を疑います。
育児の緊張感や不安感が強く、精神的に不安定になっている方に時々見られるタイプです。
このタイプには逍遙顆粒や加味逍遙散、胃腸の不調もあれば開気丸などがお薦めです。
養生
母乳が足りない場合は、食べ物にも気を配りましょう。
消化が良くて気血を補う食品、牛・鶏・豚肉(のできればレバー)、卵、マグロ、カツオ、イワシ、鰻、ナツメ、人参、黒豆などがお薦めです。
また、気血を「補う」ことだけでなく、「消耗しない」ことも大切です。
気血の消耗を防ぐには、まず十分な睡眠が大切です。
スマホの文字を読み続けるのは肝血(肝臓に貯蔵されている血液)を消耗しますので、スマホの長時間使用は控えましょう。
考え事が多いのも気血を消耗しますから、できるだけゆったり過ごしましょう。
つらい体の不調やお悩みは一人で悩まず、まずはお気軽に泰山堂へご相談ください。