「冷え」そのものは病気でないため、西洋医学では、これといった特効薬もないのですが、「冷え」は不眠や不妊、下痢、便秘など様々な不調の原因にもなるため、漢方では冷え体質かどうかというのは、重要なポイントになります。
漢方では、冷えは身体を温め栄養分を運ぶ「気」と「血」が不足したり、身体を温めるエネルギーである「陽気」の根本となる「腎」の働きが低下した状態と考えます。
また、「気」や「血」が滞っていることが原因になっていることもあります。
どのタイプであるかをまず見極め、それに合わせて、気や血を補ったり、巡りをよくしたり、腎陽の力を補ったり、あるいはそれらを組み合わせたりして、冷えを改善します。
血虚(けっきょ):「血」が不足しているタイプ
血が不足すると、温かさや栄養などを身体のすみずみまで行きわたらせることができなくなるため、冷え以外にも眩暈、立ち眩みなどの症状の他、髪の毛がパサパサする、お化粧ののりが悪いといった症状が見られます。
また、血には、精神を安静にする働きもあるため、睡眠にも影響を与えます。腸の毛細血管の血が不足すると便秘になる場合もあります。
このタイプは「冷え」の他に、以下の症状のいくつかが見られるのが特徴です。
めまい、立ち眩み
生理の量が減る
皮膚、髪の毛の乾燥
眠りが浅い、寝付きにくい
便秘
舌の色が白っぽい
このタイプには、黒ゴマ・豚肉・なつめ・人参・ほうれん草・黒糖などの食べ物がおすすめです。
血液を作るには良質のたんぱく質の他、大量のビタミンCを必要とします。ビタミンCを豊富に含む食品(アセロラ、ケール、グアバ、カラーピーマン、柑橘類など)を一緒に摂るようにしましょう。
漢方では、血液を補う力にすぐれた漢方薬(補血薬)を使用し、精神不安や睡眠障害がある場合は精神を安定させる働きのある安神薬を補血薬と併用します。
気虚(ききょ):「気」が不足しているタイプ
このタイプは「冷え」の他に、以下の症状のいくつかが見られるのが特徴です。
疲れやすく体力がない
風邪をひきやすく、治りにくい
汗が多い
下痢または軟便になりやすい
息切れ
舌に歯型がついている
「気」が不足しているタイプにおすすめの食べ物としては、米・山芋・豚肉・鰻・しょうが・キノコ類・大豆などがあります。
漢方では、気を補う漢方薬を使いますが、消化器系の機能低下により気虚の状態になっている場合は、胃腸系の漢方薬を併用すると、さらに効果的です。
「腎陽」が不足しているタイプ
陽気を生み出す「腎」の機能が低下すると、身体の末端だけでなく、身体全体が冷え、時には、関節や腰の痛みを感じることもあります。
また尿トラブルやむくみなど原因になることもあります。
腎は、生殖機能や成長、発育、ホルモンの分泌などの働きを担っており、過労や加齢、生活の乱れなどが、腎の機能低下に繋がります。
冷え以外の症状として
手先足先だけでなく、腰や太腿、あるいは下腹部も冷える
腰痛や腰の重だるさ
耳鳴り
記憶力の低下
不妊
夜間尿
むくみ、下痢
などがあげられます。
おすすめの食べ物はニラ・鯵・鮭・羊肉・栗・黒砂糖・くるみ・シナモン・乾燥した生姜などになります。
このタイプには、腎陽を補う漢方薬をおすすめします。
睡眠不足やストレスと冷えの関係
身体の代謝の働きを主る成長ホルモンは、深夜1時くらいから活発に働き始めます。
夜11時過ぎくらいには寝ていないと、成長ホルモンの働きが低下し、身体を温めるパワーも落ちて、冷え症体質がなかなか改善しません。
また、ストレスをため込むと漢方的には「肝鬱(かんうつ)」という状態になり、気血の巡りが悪化し、冷えの原因になります。
日頃からストレスをうまく発散し、遅くても夜11時過ぎにくらいには就寝する習慣をつけることも、冷え症体質の改善には大切です。
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漢方草庵 泰山堂
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冷え症の原因となっている体質を改善する漢方薬の一例
ご紹介している漢方薬は一例です。ご体調・体質によって、他の漢方薬をお薦めする場合もございます。
また、漢方薬のパッケージは予告なしに変更される事がございます。
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