腎臓から尿管、膀胱、尿道までの尿路系統にできた石を総称して尿路結石と言います。
結石は、尿の成分(シュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなど)が尿の通り道で結晶化したものです。
石ができた場所によって、腎臓結石・尿路結石・膀胱結石・尿道結石と、呼び名も変わり、9割以上が腎臓結石と尿管結石です。
男女比では、圧倒的に男性に多く発症します。
腎臓結石の場合は、自覚症状がないことがほとんどですが、尿路にできる尿路結石の場合は、激痛になることも少なくありません。
また、結石によって尿管内部に傷がつくと、血尿が出ることもあります。
西洋医学的治療法
結石の大きさが4~5mm以下の場合は、飲水や運動などで自然排出を期待して経過観察をすることが多いようです。
腎臓や尿路に障害が出たり、結石が大きい場合は、衝撃波で体外から結石を砕く体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や内視鏡手術が用いられるようです。
尿路結石と漢方
痛みが酷い場合は、芍薬甘草湯を用います。
芍薬甘草湯は、尿管の弛緩作用や拡張作用により痛みを和らげる効果が期待できます。
またウラジロガシも、「流石茶」という別名が付いているほど、民間療法として古くから利用されています。
ただし、これらは対処療法的な対応であり、根本的に治療し、悪化や再発を予防するためには、結石の原因となっている体質から改善する必要があります。
漢方的な考えでは、結石ができやすい体質として主に、湿熱タイプと気滞タイプがあります。
湿熱タイプ(飲食の不摂生)
いわゆる飲みすぎ、食べすぎタイプで、もっとも多いタイプと言えます。
特に脂っこい物や動物性たんぱく質、アルコール類の摂取が多いために体内にドロドロした水が溜まり、これが熱を帯びた状態になっています。
湿熱は尿を濃縮させ、結石ができやすくなります。
このタイプには、湿熱を取り除く瀉火利湿顆粒などを使います。
気滞タイプ(ストレス)
ストレスは、五臓の一つである「肝」と関係があります。
ここでいう「肝」とは肝臓のことではなく、気(エネルギー)や血(血液)の流れを司る働きを指します。
ストレスにより「肝」の働きが低下し、気・血の巡りが悪化することで、結石ができやすい状態を作ってしまいます。
食養生・生活養生
尿路結石は、「半分以上の人は再発する」と言われるほど、繰り返しやすい病気です。
したがって予防のための養生がとても大切です。
まずは食習慣を見直しましょう。
油っこいものや肉類、お酒、甘いもの、香辛料などの取り過ぎがないか確認します。これらは、結石の原因となる湿熱を生じさせます。
ストレスや疲労がたまらないよう注意しましょう。過度のストレスや疲労が、身体の代謝機能を低下させるからです。
さらに適度な運動も大切です。運動により気・血・水の巡りを良くし、さらに、小さな石であれば、尿といっしょに自然排泄することも期待できます。
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漢方草庵 泰山堂
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尿路結石ができやすい体質を改善するための漢方薬一例
ご紹介している漢方薬は一例です。ご体調・体質によって、他の漢方薬をお薦めする場合もございます。
また、漢方薬のパッケージは予告なしに変更される事がございます。
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