漢方草庵 泰山堂
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過敏性腸症候群

過敏性腸症候群とは、別名IBS(Irritable Bowel Syndrome)とも呼ばれ、内視鏡検査、X線検査、生検、血液検査などをしても異常がないにもかかわらず、慢性的に下痢と便秘を繰り返したり、腹部の膨張感や腹痛を訴えたりする症候群です。

主に下痢を訴える「下痢型」、主に便秘を訴える「便秘型」、そして便秘と下痢を同程度に訴える「交替型」に分類されます。

およそ1割の人に見られ、年代では20~40代、性別では男性より女性に多いという特徴があります。

西洋医学的な診断

病院では、診断基準としてローマIII基準とよばれる診断基準が用いられることが多いようです。これは、以下のような症状が見られる場合に、過敏性腸症候群と診断されるものです。

  ● 最近3か月の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり
  ● 下記の2項目以上の特徴を示す
   1)排便によって症状が和らぐ
   2)症状とともに排便の回数が変わる
   3)症状とともに便の形状が変わる(軟らかくなったり、硬くなったりする)

これは、先にも述べたように、検査では異常が見つからないことが前提となります。

過敏性腸症候群の原因

原因ははっきりわかっていませんが、ストレスや不安・抑うつ・恐怖などの精神的な要素の他、食事やホルモンなどが引き金になって症状が起こったり、悪化したりする傾向がります。

西洋医学的治療方法

「過敏性腸症候群にはこれ」といったような決定的な治療方法はなく、症状に合わせて抗コリン薬、緩下剤、整腸剤などが使われ、ストレスや不安など精神的要因が大きい場合は、抗不安薬や抗うつ薬が使われることもあります。

過敏性腸症候群に対する漢方的考えと対応

漢方では様々な症状を局所的にとらえるのではなく、五臓六腑のつながりの中で考えます。

過敏性腸症候群の場合、五臓の中でも特に「肝」と「脾」、及びこの2つの関係に乱れが生じていると考えます。
「肝」は西洋医学的な「肝臓」とは異なり、血液を貯蔵する働きなどの他、精神活動の調整にも関与しています。
「脾」は西洋医学的な「脾臓」とは異なり、消化・吸収に関わる全般的な働きを抱合しています。

「肝」と「脾」は相克(そうこく)という関係にあり、「肝」が失調すると「脾」の働きを低下させてしまいます。この状態を漢方では、「肝脾不和」と呼びます。文字通り、「肝」と「脾」が不和、つまり仲良くできていないということです。そして、これが過敏性腸症候群を引き起こしているわけです。

したがって、過敏性腸症候群の症状を改善するには、「肝」と「脾」を仲良くさせる。つまり、「肝」の働きを調整すること、そして丈夫な「脾」を作ること、その両方が大切です。

「肝」の働きを整えるためには、肝にうっ滞した気の流れを改善する柴胡や薄荷などを使った漢方薬が効果的です。

「脾」を強くするためには、腸の過緊張を和らげる働きがある芍薬や甘草などが配合されている漢方薬や、腸内環境を整える山薬(さんやく)や扁豆(へんず)などが含まれる漢方薬を使います。

下痢または便秘が著しい場合は、症状に合わせて対処療法的な漢方薬で、症状を緩和さます。

生活養生

過敏性腸症候群の改善には、生活養生も欠かせません。日々の暮らしの中で、ストレスや不安の原因を完全に取り除くことは不可能ですが、疲れを溜めず、規則正しい生活を送ることで、ストレスや不安による身体への影響を和らげることは可能です。

また、脂っこいものなど消化に負担がかかるもの・冷たいもの・アルコール類の過剰な摂取は、腸内環境を悪化させます。

この他、珈琲や香辛料などが引き金になる方もいらっしゃいます。個人差がありますので、ご自身の腸にとって刺激になることが分かっているものは、極力避けることも大切です。

つらい体の不調やお悩みは一人で悩まず、まずはお気軽に泰山堂へご相談ください。