漢方草庵 泰山堂
044-222-4484 火~金曜 10:30~18:30 土曜 10:30~17:30 定休日:日曜・月曜・祝日
火~金曜 10:30~18:30
土曜 10:30~17:30
定休日:日曜・月曜・祝日

脂質異常症

血液中の脂質の値が基準値から外れた状態を脂質異常症と言います。
血液中に含まれる脂質には、コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の4種類があります。
この中でコレステロールは、LDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールの2種類があります。

LDLは余分なコレステロールを血管の壁に沈着させ、これが動脈硬化の原因になります。
一方、HDLは逆に、血管内のコレステロールを肝臓へ戻すように働きます。

以前は、LDLコレステロール及び中性脂肪が多すぎる状態を「高脂血症」と呼んでいましたが、HDLが少なすぎることも身体には良くないため、これも含めて「脂質異常症」と呼ぶようになりました。

コレステロールというと悪者のように思われがちですが、身体には必要な物質です。
コレステロールは細胞膜や胆汁酸、様々なホルモンの材料となる重要な物質です。
また、中性脂肪は、エネルギーの貯蔵、体温の維持、内臓の固定、外部からの衝撃の緩和などの役割を果たしています。

しかしコレステロール、特にLDLコレステロールや中性脂肪が血中で増えすぎてしまうと、これらが血管壁にたまって血管を狭くしていき、血管がつまりやすい状態を作ります。
また、プラークと呼ばれる脂質の塊ができて、これが壊れると、血液凝固作用のある血小板が壊れたところに集まってきて、血栓を作ります。
そして、血栓が大きくなって動脈をふさいでしまうと、脳梗塞、心筋梗塞などの深刻なトラブルを引き起こします。

脂質異常症の原因

LDLコレステロールが増える原因として、飽和脂肪酸の摂取量と関係があることがわかっています。
飽和脂肪酸は肉の脂身、バターや生クリームなどに多く含まれています。

食品に含まれるコレステロールもLDLコレステロールを高くする可能性がありますが、その影響については個人差が大きく、専門家の意見も分かれているようです。
鶏卵(主に黄身)や魚卵にコレステロールは多く含まれていますので、これらを摂りすぎているようであれば、控えましょう。

中性脂肪の値が高くなる要因としては、糖質や脂質の摂りすぎと運動不足が上げられます。
砂糖を多く含む清涼飲料水や缶コーヒー、白米や麺類などの炭水化物の摂りすぎに気を付けましょう。
一方、サバ・サンマ・ブリ・イワシなどのいわゆる青魚に多く含まれる多価不飽和脂肪酸には中性脂肪を下げる働きがあることもわかっています。

また、肥満、特に内臓脂肪型肥満では、LDLコレステロールや中性脂肪が多くなり、HDLコレステロールが減る傾向があることがわかっています。
このため、肥満気味の方は、肥満を解消することが大切です。

脂質異常症の場合、病院で出される薬には、スタチン(HMG-CoA還元酵素(※1)阻害薬)、フィブラート(中性脂肪分解酵素の活性化)、ゼチーア(小腸コレステロールトランスポーター(※2)阻害薬)など何種類かあります。
 ※1:HMG-CoA還元酵素:コレステロールがつくられるプロセスの中で必要となる物質
 ※2:コレステロールトランスポーター:小腸でコレステロールが吸収される際に必要となる物質

このうち圧倒的に多く使われているスタチンは、LDLコレステロール、HDLコレステロールなどとは関係なく、すべてのコレステロールを低下させてしまうという問題点があります。
さらに、身体に大切なコエンザイムQ10の生成を抑制してしまいます。
コエンザイムQ10が不足すると疲労倦怠感や免疫低下など様々な障害が出る他、糖尿病や心筋症などの疾患にも関係していることがわかっています。

勿論、家族性の高コレステロール症などで、西洋薬が必要な場合もあります。
しかし、そうでなければ、漢方薬を試してみる価値はあります。
あるいは、漢方薬と併用しながら、西洋薬を減らしていくというやりかたも、選択肢として考えてみても良いのではないでしょうか。

脂質異常症に対する漢方的アプローチ

漢方では、脂質異常症は「痰湿(たんしつ)」と考えます。
痰湿とは余分な水分が体内に停滞している状態ですが、「余分な水分」の中に、コレステロールや脂肪、糖質・・・なども含まれます。

従って、漢方ではこの痰湿を取り除く漢方薬(温胆湯、二陳湯、半夏白朮天麻湯など)がベースとして用いられます。

湿熱

また、体内に停滞した「湿」が熱を帯びている「湿熱」証の場合は、瀉火利湿顆粒などを用いる場合もあります。
普段から脂っぽい物やアルコール類の摂取量が多いかたに多く見られます。

瘀血

水の滞りは血の滞りと深くかかわっています。
血の滞りを漢方では瘀血(おけつ)と呼びます。
瘀血があると痰湿も起こりやすくなります。
瘀血の改善には、冠元顆粒、血府逐瘀丸、桂枝茯苓丸などが候補になります。

食滞、肥満

脂質異常症の原因として、暴飲暴食や肥満が考えられる場合は、そこを改善する必要があります。
晶三仙は消化を助け、胃の負担を軽減することにより、コレステロールや脂質などの不純物の停滞を予防します。
また、暴飲暴食の原因に「胃熱」がある場合は、これを改善する防風通聖散が役立ちます。

また、脂肪の代謝を助ける柳茶が配合された三爽茶は、肥満の改善に役立ちます。

勿論、食事内容を改善することが前提あることは言うまでもありません。

陰虚

「食事に注意し、運動も行っているのに、中性脂肪やLDLの値が下がらない」
という方がいらっしゃいます。特に、更年期を過ぎた女性に多くみられます。
これには「陰虚」とよばれる陰陽バランスの乱れが関係しています。
時間はかかりますが、杞菊地黄丸瀉火補腎丸など「陰」を補う漢方薬が役立ちます。

肝機能

コレステロールの7~8割を合成しているのは肝臓で、また不要になったLDLを処理しているのも肝臓です。
このため肝臓の働きが低下すると体内のコレステロール量の調整がうまくできなくなってしまいます。
肝臓の健康維持には脂質や糖質の摂取をコントロールすることが大切ですが、木鶏丹田七人参などの漢方系健康食品も役立ちます。

つらい体の不調やお悩みは一人で悩まず、まずはお気軽に泰山堂へご相談ください。